国産材の活用 耐震・耐火性など品質競う

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国産木材を使う動きが本格化しています。国産木材は戦後の植林が伐採期に入って蓄積量が過去最高水準に増大しており、供給増で価格も安くなっています。技術の進化で強度や難燃性が高まり、鉄筋や鉄骨を使ってきた学校、病院、ビルなどに活路が広がりつつあります。次代の日本を担う成長産業の一つになる可能性も秘めている国産材の活用事例を紹介します。

・宮城県の野蒜小学校は年内に完成予定。木造2階建でて延べ床面積は4000平方メートル超と、規模が大きい。国産の杉やヒノキ、合板などが500立方メートル使われる予定。耐震性には万全を期す。木造建築物は鉄筋コンクリートなどより比重が軽く揺れの影響を受けにくい利点もあるとの事。

・千葉県の新柏クリニックでは、耐火性集成材「燃エンウッド」(画像)が使われている。木の表面が炭化すると熱を遮断し吸収する性質を持つが、その特性を生かして耐火性を高めた。荷重支持部材などに国産カラマツを活用。

森林蓄積について
政府は戦後の復興期に住宅需要の増加を見込み、杉やヒノキの人工林を増やした。現在人工林は樹齢40~50年の伐採期に入っている。ただ、木材を運ぶ露網の整備が遅れ、実際の伐採量は思うほど増えていない。

参考:日本経済新聞2015/1/14
竹中工務店ホームページ

 

時事

投稿者: sc