エネルギー消費量が実質ゼロとなるゼロエネルギー住宅を巡り、太陽電池などの製品を手掛ける電機、電子機器大手と戸建て住宅メーカーの連携が加速している。三菱電機は工場内に一条工務店とゼロエネ住宅を新設した。京セラはミサワホームと組み、太陽電池と蓄電池を使って電気やガスのエネルギーを自給するモデル住宅の実験を始める。
太陽電池や家電製品は国内外のメーカーとの競争が激しく、価格も下がってきている。住宅での使い方を含め、「家まるごと」企画を提案することで、製品の競争力を高めていきたい考えだ。
◇三菱電機は9日、京都製作所(京都府長岡京市)内に建設した体感型スマートハウス「ENEDIA(エネディア)ハウス京都」(画像)を公開。太陽電池や電気自動車(EV)の電力を利用してエネルギー消費量を減らす様子をみせた。
エネディアハウスは神奈川県鎌倉市に次いで2カ所目で、西日本で初めてとなる。来場者には大阪を拠点とした住宅メーカーが多く、他の住宅メーカーとの連携も模索していく構えだ。
◇京セラとミサワホームは、太陽電池と蓄電池を組み合わせて電気を買わずにエネルギーを自給するモデル住宅を奈良県に設けた。太陽電池を屋根に設置し、壁面に蓄電池を搭載している。
19日から大規模な災害時を想定し電気やガスの供給を止めたまま2週間暮らす実験を始める。生活を維持するため、どの家電製品を稼働したり止めたりするか検証する。
◇この分野で先行するのがパナソニックグループだ。変換効率の高い太陽電池「HIT」や蓄電池を採用した新モデルのゼロエネ住宅を発売した。
新築住宅に設置する太陽電池は1キロワットあたりの平均価格が2014年度に工事費込みで34万5千円と、5年前に比べて3割下がった。ゼロエネ住宅に必要な商材とはいえ、単独で販売していては利益を確保しにくくなっている。
ゼロエネ住宅はHEMSをはじめ様々な設備を導入するため初期費用が高くなる。ただ、政府は20年に新築戸建て住宅の過半をゼロエネ住宅にする目標を掲げており、成長余地は大きい。提案力を磨くことで有望市場を取り込んでいく。
(日本経済新聞2015/10/9)
これまでは売電による副収入を目的に、発電量が多い大型パネルが人気でしたが、価格の低下で利益が縮小しました。太陽光に力を入れる家電量販店では、家庭内消費できる分だけの、小型パネルを買い求める顧客が増えているそうです。
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