高まる熱中症リスク、どう防ぐ

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環境省によると、気温が28度を超えると熱中症患者が増える傾向がある。今年は梅雨明けから急激に気温が上がり、暑さに体が慣れていないため厳重な注意が必要だ。同省は熱中症を防ぐために日傘・帽子の利用や、水分・塩分の補給を呼びかけている。

■エアコンに扇風機併用

熱中症は暑い環境で体内の水分などのバランスが崩れ、脱水や体温上昇によって起きる。最大の予防策がエアコンの活用だ。「室温28度」にこだわる必要はなく、扇風機などの併用も効果がある。

街中では日差しを遮ることが重要だ。日射や路面などからの反射を遮ることで体感温度は3~7度下がるとされる。環境省はクールビズなどの涼しい衣服を推奨し、男女問わずに日傘の活用も呼びかけている。

高齢者や乳幼児、体調不良などの場合は特に注意が必要だ。激しい筋肉運動や長時間の屋外作業などでは、十分な休息や冷たい飲み物、塩分の補給を意識する。

■外出前に危険度確認を

環境省は温度や湿度、周辺の熱環境などから熱中症リスクが分かる「暑さ指数」(WBGT)をウェブサイトで公開している。地域ごとに危険度を色分けし、2日後の予測までを示しており、外出時の参考になる。

日本気象協会(東京)の「熱中症セルフチェック」も活用できそうだ。「ちょっと汗ばむ作業」「激しいスポーツ」といった現在の活動状況や自分の年代を選択し、現在地の気温などを入力すると必要な水分量や休憩の目安が示される。コップ何杯分の水を飲んだらいいのか、何時間ごとに何分くらいの休憩を取ればいいのか、といった情報が具体的に示される。

 

出典:日本経済新聞 2019/7/31

時事

投稿者: 永田