ワックス不要の大型施設向けビニル床シート

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東リは自社の床材商品で、保守が必要ないノンワックス(NW)の比率を、10年内に現行の5割から約8割に高める。数千アイテムあるビニール床シートと床タイルを対象に、商品の切り替えなどを進め、NWの比率を引き上げる。ワックスの保守コストが長期間不要となる点を訴求し、病院や学校などを中心に需要を開拓する。

東リはノンワックス商品の比率を高めるため、2017年度第1弾のNW商品を5月末に投入した。既存品の汎用ビニール床シートの一部をNWタイプに切り替え、「フロアリューム プレミアNWシリーズ」として4柄44色を発売した。病院や学校などの公共施設向けに、販売増を見込んでいる。今後も毎年、NW商品を投入していく。

東リはNW商品を09年、業界に先がけて発売した。独自の紫外線(UV)樹脂コーティング層と抗菌防汚クリア層を採用し、一般の単層構造塩化ビニルシートに比べ傷つきにくく、汚れが取れやすい。そのため長期間ワックスの手入れが不要。

通常は清掃だけで済むため、保守コストが大幅に削減できる。医療・福祉施設向けの耐薬品性や、木目調といった意匠性を重視した商品を発売し、品ぞろえを広げている。

同社は16年にNW用の継目接着工法「ジョイントシールド」も導入。従来施工に比べ、シートの継ぎ目が目立ちにくく意匠性を高められる。

(日刊工業新聞2017/6/6)

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