『坪拾い通信』月2回配信中です!vol.58更新

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間伐材の利用が、いいことずくめのようです。環境保全になるのはもちろん、企業のPR、コスト削減、工期短縮など、メリットがたくさんあります。間伐材を活用している企業の記事を紹介します。

ミニストップ、間伐材で店舗建設
コンビニエンスストアのミニストップは環境対策として木に着目した取り組みを進めている。間伐材を建設資材にした店舗が2014年11月に全国で100店舗に達したほか、間伐材で作った割り箸も販売する。伐採は日光が良く当たるようになるなどの利点があり、森林育成を支援する。

ミニストップは日本森林管理協議会(FSC、東京・新宿)が認証した間伐材を店舗建設に活用している。木造店舗は従来の鉄骨工法に比べて建設過程で出る二酸化炭素(CO2)の排出量を約33%削減する効果があるという。

「木造店舗には当初想定していなかった効果も出ている」(ミニストップ)と話す。当初の目的は企業の社会的責任(CSR)の意味合いが大きかったが、現在では経営上でも重要性を増しているからだ。それは新店の建設コストを削減する効果だ。

積極出店してきたコンビニだが、15年度は大手5社で14年度より出店数が5年ぶりに減る見込みだ。背景の一つが建設コストの上昇。人件費に加え、資材となる鉄鋼材が高騰しているからだ。これに対して木材は比較的価格が安定しており、しかも従来の鉄鋼材に比べ建設コストを10~15%程度削減できる。現在も鋼材の価格が上昇しており、コストの差は広がっている。

ほかにも資材が軽量化したことで、現場での作業が少なくなり、工期が約10日削減された。施工が短くなることで人件費削減のほか、いち早く営業を始めることができる。それは地域で競合する同業他社に対して重要な意味を持つ。

同社の「5円の木づかい」もコンビニとしては珍しい取り組みの一つだ。国産の間伐材を原料とした割り箸1膳を5円で販売する活動だ。現在全国の店舗約200店で取り入れられている。

木は育てる過程の中に伐採という作業を取り入れることによって日光がよく当たるようになり、残された樹木の成長を促進させることができる。より多くのCO2を吸収することにもつながる。通常無料でもらえる割り箸をあえて5円で販売することによって、利用者に木を使う大切さについて認識してもらう狙いもある。

ミニストップの取り組みは環境意識の高い消費者の集客に加え、学校で教材として使われることも多いという。環境意識の高い消費者は固定客となる上、学校教材として採用されることにより生徒たちが将来の顧客になる可能性もある、と期待も大きい。

15年度は、出店する新規の店舗のうち5分の1にあたる30店舗を木造店舗として出店する上、「5円の木づかい」運動も参加店舗を順次広げていく計画だ。発光ダイオード(LED)対応、太陽光発電なども加え、「エコ配慮型店舗」を拡大していく。

参考:日経メッセ2015/1/21(https://messe.nikkei.co.jp/ac/news/130075.html)

 

※『坪拾い通信』で掲載した記事の一部をこちらで紹介しています。
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