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『商業施設やホテル、省エネ建築を義務に 17年度から』
国土交通省では、多くの人が利用する大型店やホテル、病院などの施設から出る温暖化ガスを減らすため、省エネ基準を満たさない建築の着工を段階的に規制される法案がまとまりつつあります。床面積が2千平方メートル以上の場合、2017年度から着工を原則認めない方針です。これまで建築主の自主的な取り組みを促してきたが、建築物の二酸化炭素排出量は増加の一途をたどっています。
規制強化に転じ、温暖化ガスの排出抑制を急いでいます。
国交省は来年の通常国会に、新法「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律案」(仮称)を提出します。
13年度の建築部門での二酸化炭素排出量は、他部門と比べて高い伸び率を示しており、国交省は建築主への努力義務にとどまる現行の省エネ法では実効性が不十分だと判断しました。
新法の内容は…
・まずは17年度以降に床面積が2千平方メートル以上の病院や福祉施設、ホテル、商業施設、飲食店を対象とし、13年に施工された新しい省エネ基準への適合を義務付ける。床面積などから導き出した標準的な排出量と提出された建築計画を照合し、基準に届かなければ着工できない。これらの建築物は、年間3千件程度の着工があるとみられる。
・19年度以降は、より狭い300?以上の物件まで対象を広げる予定。
・一般住宅への義務化は当面見送る方針。省エネ基準に適合させると建築コストが5%程度上がるため、規制強化を急げば住宅市場に深刻な影響を与えると判断した。
具体的な省エネ対策…
外壁や窓の断熱化・空調設備の効率的な運用・再生可能性エネルギーの活用…などを想定している。
基準を満たさない場合は是正命令を出し、従わない建築主には罰則を科す。LED照明の多用や断熱性能の高い建築工法の対応を求められそう。逆に省エネ基準を一定程度下回る場合は、容積量の緩和を認める措置も盛り込む。
(日本経済新聞2014/12/13)
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