【坪拾い】屋根伏せ:片流れ屋根の線がうまく描画されないときは

下の図のような南向きの片流れ屋根を作ったのですが、屋根の線が出てこないです。
屋根材割付をしても何も配置されません…
どうしたらいいでしょうか⁉

申し訳ございません…。凹凸のある屋根の場合、片流れでもうまく線が描画されない場合がございます。
このような場合の対処法をご案内しますね。


片流れ屋根の線が描画されないときの対処法

補助線画面へ】を押して進みます。

【軒線作成】を選択します。
赤く表示された外壁線の属性を1つずつ選んで設定してください。
属性ボタンを押すときは、勾配・出幅を正しい数値に合わせながら設定します。
すべて選択し終えると、外壁線の周りに屋根の補助線が表示されます。

補助線を使った場合、屋根材の自動割付はできません。
【部材配置】モードに切り替えます。
「屋根面積」を選択し、[多角形]モードで先ほど作った補助線の頂点をなぞっていきます。(※勾配注意!)
始点の1点前の点でダブルクリックすると、面積確定となります。

面積を配置し終えたら、最後に【部材配置】をクリックします。
【軒線作成】で設定した属性の役物が自動で配置されます。


補足
面積を手動入力すると面積の流れ方向が必ず上下方向になります。
左右の流れ方向に設定したい場合は、面積を右クリックして「張り方回転」をします。
90度で[OK]を押してください。(斜めの割付はできません)




【坪拾い】屋根伏せ:壁取合を片方だけ「袖あり」にしたい

坪拾いの屋根伏せ図モードで下屋を作っています。
[軒袖変更]の壁取合ボタンから「袖あり」「袖なし」が選べますが、今回の屋根は片方が「袖あり」、片方が「袖なし」なのです。こういう場合は設定できないのでしょうか…?

下屋の片方が「袖あり」、もう片方が「袖なし」の場合は、[特殊コーナー形状]から設定できますよ!やり方をご案内します。


特殊コーナー形状で壁取り合い(袖あり)を設定する方法

まずは【軒袖変更】で壁取合を設定しましょう。
一旦は「袖なし」で設定します。

【特殊コーナー形状】で「袖あり」にしたい角を選択します。

片側だけ「袖あり」に設定することができました!


補足:「袖なし」の設定について

【軒袖変更】の「袖なし」にした場合は、端まで壁取り合いとして設定されます。
しかし【特殊コーナー形状】で「袖なし」にした場合は、出幅部分に「片流棟」(流れ方向の場合は「けらば(勾)」)が配置されます。
どちらも屋根伏図としては同じ形状になりますが、自動配置される部材が変わります。
「袖なし」の出幅部分が壁取合にならない場合は、特殊コーナー形状を利用してください。


補足:特殊コーナー形状を使えば、袖あり/袖なし以外にも「袖壁」「招き」「隅棟付」の形状にも変更できます!




【坪拾い・平兵衛くん】JWCADのデータ(.jww)を図面として取り込む方法

今回拾い出し用に渡された図面がJWCADで作られたデータ(.jww)でした!
ファイルから読み込みしようとしましたが、選択肢に出てきません…
この場合はどうしたらよいのでしょうか?

残念ながら当社ソフトで.jwwのデータをそのまま取り込むことはできません。
PDFもしくはDXFデータに変換してから取り込んでください。
やり方をそれぞれご説明します。




1.PDFに変換して取り込む(オススメ!)

※JWCAD画面での操作です。お使いのJWCADのバージョンによって画面が異なる可能性がございます。

.jwwファイルを開きます。
ファイル→印刷を選択します。

プリンターの設定が表示されます。
PDFに変換できるプリンターを選びましょう。
Microsoft標準のものだと「Microsoft Print to PDF」になります。

印刷モードに切り替わります。
まずは【範囲選択】を押して印刷範囲(赤枠)を決めます。
赤枠のサイズを変える場合は、倍率を変更して調整してください。
印刷範囲が決まったら図面上でクリックし、【印刷】ボタンを押します。

名前を付けて保存する画面が表示されます。
PDFを保存する先とPDFの名前を決めて保存してください。

JWCADでの操作はここまでです。
拾い出しソフトでPDFデータを「ファイルから」取り込んでください!
PDFの取り込み方法はこちら


2.DXFに変換して取り込む

※JWCAD画面での操作です。お使いのJWCADのバージョンによって画面が異なる場合がございます。

.jwwファイルを開きます。
ファイル「DXF形式で保存(E)」を選びます。

ファイル選択画面が出ます。
ファイルを保存したい先のフォルダを選択し【新規】ボタンを押します。

新規作成画面が現れます。
名前を付け、新規「ファイル」保存形式「DXF」で【OK】ボタンを押します。
指定したフォルダにDXFファイルが保存されます。

JWWCADでの操作はここまでです。
拾い出しソフトに切り替えましょう。


(ここから坪拾い・平兵衛くんでの操作)

図面の簡単読込で「ファイルから」を選択し、次へ進みます。
保存したDXFファイルを選び、開きます。

DXF読込画面が出ます。
ソフトに取り込みたいレイヤにチェックを入れ、【決定】を押すと取り込み完了です。

補足:一部だけ切り抜きたい場合は、読込画面上で四角にドラッグするとトリミングできます。


JWWデータ変換のポイント
JWCAD時点で情報量を少なくしておくことがおすすめです。
データが重すぎるとソフトに取り込んだ際にエラーになることがあります。
DXF化よりPDF化のほうが情報量が絞られるため、安定して取り込むことができます。




【坪拾い】物件作成時 エラー「0の素材がないので、読込できません」の対処法

下記のエラーが出る場合の対処方法です。

エラーメッセージ
0の素材がないので、読込できません。

エラーが出るタイミング
物件を開き【エリア作成】を押した後


原因と解決策

原因:利用している坪拾いのバージョンが古いため。
Ver08.08.004以降のバージョンで作成した物件を古いバージョンの坪拾いで開こうとするとエラーが発生します。
どこでもデータBOXを使っている場合や、新しいPCへデータ移行した場合に起こる可能性があります。

お使いのバージョンは画面左上の角に記載されています。
Ver08.08.004より古いバージョンになっていませんか?

※坪拾い見積り版のお客様はVer01.08.004です


エラーが出てしまったら:解決策を実行する前に、ソフトを終了しましょう。
エラーメッセージが立て続けに表示されて終了できない場合は、タスクマネージャーから坪拾いを終了します。

<タスクマネージャーからの強制終了方法>
Windowsマークを右クリック→タスクマネージャー→坪拾いのアプリを右クリック→タスクの終了


解決策:坪拾いを最新バージョンにアップデートしましょう。

坪拾いのタイトルを起動し、アップデートを行いましょう。
アップデートの手順は下記記事を参考にしてください。

アップデート後に再度物件を開き、エラーが解消しているかご確認ください。
上記手順でも解決しない場合は、サポートセンターまでお問い合わせください。




【坪拾い】部材の数量が合わない時は?部材登録の計算根拠と計算式の設定方法

 <出隅のm数は合っていると思うんですけど、本数が異様に多いです・・・なぜでしょうか?

 <拾い出し数量は適切にもかかわらず部材の数量がおかしいときは、部材登録が誤っている可能性が高いです。
部材登録の中でも特に、計算根拠もしくは計算式を誤っていると正しく計算できません。
一緒にチェックしてみましょう。


部材登録のチェック方法と修正

物件で適用されている部材登録は【部材設定】から確認ができます。
部材設定の画面から、部材登録を確認したい項目の【詳細】を押します。
登録されている部材の詳細が画面に表示されます。

坪ちゃんのPCでも出隅の詳細を確認してみましょう。
計算根拠は「枚(部材枚数)」、計算式は「1/0.455」となっていますね。
これだと、出隅の本数の求め方は「面積部材(サイディング)の枚数0.455で割る」という計算になってしまっています。

 <出隅なのにサイディングの枚数が根拠!? それはおかしいですね。

 <はい。出隅の場合は計算根拠は「長さ」にするのが適切です。
坪拾いで出隅を入力したm数を根拠にします。画面上で変更しましょう。
修正したら【データ更新】ボタンを押し、エリア作成まで進んでください。

※物件を編集し終わったらタイトル画面の部材登録からも同様に確認し、変わっていない場合は修正しておいてください。

<計算根拠を「長さ」にしたら、思っていたくらいの本数になりました!
部材登録の計算方法を間違えると大変ですね・・・。計算根拠や計算式の仕組みを詳しく教えてください!

 <計算根拠と計算式について、詳しく説明しますね。


①計算根拠とは

計算根拠とは、坪拾いのシステム上で拾った数量のことです。
坪拾い上で拾うことができる数量は以下の通りです。

枚(部材枚数): 割付した面積部材の枚数
面積:割付した面積部材の面積(㎡)
長さ:入力した部材の長さ(m)
個数 :入力した部材の個数
:部材設定の部材サイズ※1に設定した長さの本数
周長:割付した面積部材の周長(m)
胴縁(m): 割付設定で設定した胴縁ピッチ※2で割付した胴縁の長さ(m)

※1 部材サイズは、物件内の【部材設定】の詳細より設定できます。

※2 胴縁ピッチは、物件内の【割付設定】よりグループごとに設定できます。
胴縁について詳しくはこちら

計算根拠を選ぶポイント
四角形・多角形入力する項目→「面積」or「枚」
直接・ライン入力する項目→「長さ」
1点入力する項目→「個数」
を根拠として用いることが多いですよ!

※直接入力+奥行入力する項目(例:軒天面積)は、少し特殊です。
求めるのは面積ですが、計算根拠は「長さ」を選んでください。


②計算式とは

計算式とは、計算根拠に対して計算式の答えを掛けて各部材の単位に沿った値を求めるために設定します。計算式の設定ルールは以下の通りです。

・使用できる計算記号は「/」「*」「-」「()」で、数字とともに半角入力で行います。
(「/」→割る(÷)、「*」→掛ける(×)と同義です)
・根拠の数字をそのまま使う場合、計算式は「1」になります。
・計算式欄には半角で50文字まで入力できます。

設定ルールだけだといまいちピンとこないかもしれません。
具体的な設定例もご紹介します。

例1)サイディングを留めるための釘の本数を拾いたい。サイディング1枚当たり12本の釘が必要。
→「サイディングの枚数×12」で本数を求めます
計算根拠:枚(部材枚数)
計算式 :1*12 (省略して12のみでも可)
単位  :本

例2)土台水切りの本数を拾いたい。部材1本あたりの長さは3030mm。
→「土台水切りの総長さ÷3.03」で本数を求めます。
計算根拠:長さ
計算式 :1/3.03
単位  :本


 <なるほど・・・計算根拠と計算式は部材登録の要になりますね!

 <はい、その通りです。ご自身で設定する場合は間違えないようにお気を付けくださいね。
部材登録についてより詳しく知りたい方は、「部材登録マニュアル」をぜひご活用ください。
部材登録マニュアルは各種ダウンロードページからダウンロードできます。(カスタマIDのログインが必要です)




【坪拾い】屋根伏せ:桁上げ・下げの寸法が分からない時の裏技

 <軒の高さが違う屋根を書きたいですが、いくら桁上げ下げしたらいいか図面に記載がないので分かりません…

 <基本的に桁上げ・下げは軒と軒の中央に棟が配置されるように計算して桁を上げる(下げる)のが鉄則です。

 <軒と軒の中央に棟が配置されるように、とはどういうことですか?

 <坪拾いで切妻屋根を作ると、必ず軒と軒の中央に棟が配置されます。
なぜなら、切妻で同じ軒高・同じ勾配であれば、必ず棟は中央にできるからです。
しかし軒の高さが異なっていると、棟は中央ではなくなります。
軒高さが同じになる位置までケラバを延長(縮小)して、その位置までの距離を桁上げ(下げ)の寸法として設定する必要があります。

 <この寸法は棟の位置から平面図の寸法を元に比率計算してもよいですし、図面と三角スケールがある場合は測って導き出してもよいでしょう。
どうしても分からない場合は、坪拾いで求めることも可能です。裏技をご紹介します!


桁上げ下げの寸法を決める裏技

下図の物件を例にご説明します。
この物件はシンプルな切妻ですが、南北で軒の高さが異なるため、桁上げ下げが必要です。

まずは外壁線を作成し、東西の切妻として設定します。

今回は南の軒の高さを基準とします。
北の軒は基準より高い位置にあることが分かります。
つまり桁上げが必要になります。

しかし北側の軒をどれだけ桁上げしたらいいのか…
桁上げに関する寸法は特に図面に記載がないため、判断が難しいです。

ここからが今回のポイントです!
立面図を取り込んで、桁上げする長さを測りましょう。

桁上げの長さを測る方法

①桁の高さが分かる面の立面図を坪拾いに取り込みます。(スケール設定必須!)
棟の位置に縦グリッド・基準の軒高の位置に横グリッドを入れます。
※グリッドの入力方法はこちらを参照してください

②軒の高さの縦グリッドをコピーし、建物のモジュール間隔で配置していきます。

③最後に桁上げする面のケラバを部材配置画面でなぞり、延長していきます。
ケラバの中心をなぞっていくのがポイントです。
延長したケラバと横グリッドが交わる点を確認し、壁芯からの水平距離を縦グリッドで確認します。
壁芯から交点までの水平距離=桁上げ(下げ)の寸法となります。この例の場合は3640mmということが分かります。
※計測が終わったら入力した部材は削除してください。

【桁上げ・下げ】で、「桁を上げる・3640mm」で設定したら、完成です!


補足:北の軒を基準として測り、南を3640mm桁下げしてもOKですよ!


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