ロボットにお任せ 建設現場は「工場」になるか
建設現場の生産性を高めるべくロボットの導入が着実に進む。大手建設会社は各社とも、かつてのロボット開発の反省を生かし、「真の生産性革命」を目指した開発に注力。カギとなるのは、人との協働や使い勝手の良さだ。
■清水建設、ロボットが自律的に働く
建設会社でロボット開発を手掛ける技術者らが、こぞって関心を寄せるのが清水建設だ。ロボット開発に約20億円を投じ、2017年7月には複数の自律型ロボットを導入する次世代型建築生産システム「Shimz Smart Site(シミズ・スマート・サイト)」のコンセプトを発表。ほぼ同時期に同社技術研究所内に「ロボット実験棟」を開設する力の入れようだ。
清水建設が開設した「ロボット実験棟」。10社以上に上る協力会社の技術を集結させた試験機の動作確認などを行っている(写真:日経アーキテクチュア)
18年3月下旬に訪れたロボット実験棟では、天井材の取り付けなどを担う作業ロボットや完全自動化を目指す溶接ロボット、2台で連携する搬送ロボットが、現場さながらの環境のなか、コンセプトの完成イメージそのままの姿で訓練を重ねていた。自動化が進む最先端の工場のようだ。
日本経済新聞 2018/6/6(一部抜粋)