環境省/18年の熱中症対策を本格始動/4月20日から暑さ指数情報提供

 

◇6月3?4日にシンポ
 環境省は今年の熱中症対策に本格始動する。20日からホームページ(HP)の熱中症予防コーナーで「暑さ指数」の情報提供を開始する。6月3?4日には東京都内で一般向けの熱中症対策シンポジウムを開催。職場や部活動といったシチュエーション別に、有識者が対策のポイントを説明する。
 暑さ指数は気温や湿度、日射などから熱放射の影響を総合的に勘案し、熱中症へのかかりやすさを数値化している。全国約840地点を対象に、3時間ごとに当日から2日後までの予測値と、1時間ごとの現況値を更新・公表する。9月28日まで提供する。
 暑さ指数の提供サービスは2006年度から毎年この時期に行っている。1年間で最も熱中症にかかりやすい夏とその前後の時期に、気温や湿度が高い屋内外で働く建設業などの就業者、運動を行う学生らが熱中症を予防できるよう参考にしてもらう。熱中症予防サイトには昨年、約1250万件のアクセスがあった。
 同サイトで登録すれば、最新の暑さ指数予測値・現況値がスマートフォンに無料配信される個人向けのサービスも受けられる。
 6月3、4の両日には東京都渋谷区のTKPガーデンシティ渋谷で、一般向けの熱中症対策シンポジウムを開催する。東京都の小平市と町田市、埼玉、高知、福岡の各県内に中継会場も設置。さまざまな分野の専門家が対策のポイントを説明する。職場の対策説明は、3日のシンポジウムでクボタと古河電気工業で産業医を務める加部勇氏が行う。
 厚生労働省の調査(速報)によると、昨年に熱中症で死傷した建設業就業者は前年より26人多い計139人。発生は猛暑日が続いた7月に集中した。政府は今年も建設業団体にできるだけ早い時期からの準備と対策の周知徹底を求めている。

 

日刊建設工業新聞2018年4月16日