【坪拾い】割付によって長尺部材の定尺を使い分ける

縦張りの金属サイディングなどで、1段目と2段目でサイディングの定尺を分けたい場合の効率的な入力方法をご案内いたします。

例:1段目は4000mのサイディング、2段目は3000mmのサイディングを貼りたい場合


入力準備

①部材設定画面を開きます。
グループAとグループBにそれぞれ適切な検索条件を設定します。

②割付部材設定に進み、グループAの割付部材サイズH(高)を4000mm、グループBの割付部材サイズH(高)を3000mmに設定します。エリア作成画面に進みます。

入力手順

①面全体をグループAの面積で囲みます。

②面積の上で右クリックし、【面積分割】を選択します。

③横目地の位置で左クリックし、「分割」ボタンをクリックします。
目地の位置で面積が分割されます。

④分割した上の面積を右クリックし、【グループ変更】を選択します。
「グループB」に変更します。

⑤分割した位置に横目地をライン入力します。

※積算結果はグループA(4000mm)とグループB(3000mm)で別々に積算されます。




【坪拾い】実際の割付(枚数)に近づけるには

㎡数は適切であるにも関わらず、枚数が多くなってしまうという場合は、下記のポイントを確認してみてください。




1.面積は一面ずつ囲む

面積は、全体を一度に囲まず一面ずつ囲みます。
㎡数は変わりませんが、割付が変わるため枚数は変わります。


2.目地の位置を合わせる

入力直後は、面の一番左下を基準に割付を行っています。
縦目地や横目地の位置は、現場での割付に極力近づけてください。
No.1と同様、目地の位置が変わる=割付が変わるため枚数は変わります。
目地位置の変更について詳しくは→『【坪拾い】目地を動かす(クリック指定・数値指定)』
                『【坪拾い】目地の幅を一部だけ変更する』

2-1 右端に細い割付(縦目地)ができた場合

右端に小さな割付が出来てしまった場合は、割付編集で割付サイズを変更します。

部材サイズの範囲内(3030mm)であれば、割付部材サイズ(2730mm)を超えた割付は可能です。
方法について詳しくは→『【坪拾い】割付部材サイズを超えた板の割付』

2-2 割付サイズの確認と調整

小さく割付された部分は、割付サイズを確認して調整します。
特にまものサイズの1/2・1/3より大きいのサイズで割付されている部分は、取り回し効率が下がっているため、注意して確認しましょう。

※割付幅は[切物計算]→[部材幅表示]で確認できます。

「目地を合わせたのに枚数が多い」という場合、クリックによる数十ミリの誤差で上記のような取り回しの差があります。
そのため目地を調整した後は部材幅を確認し、必要に応じて幅を調整することで取り回しの効率が上がります。


3.端数無視を利用する

軒天の下にあたる部分は、クリックする位置によって細長い割付が入ってしまうことがあります。
この部分はまもの1枚としてカウントされてしまうため、端数無視を使います。

端数無視とは:
設定した縦と横サイズ以下の板は、無視(取り回しの対象から除外)する機能です。
無視された板は、図面上では赤色で描画されます。
[切物計算]-[端数無視]から設定します。(デフォルトは縦横ともに0mm)


4.カット処理を設定する

開口によって、板がL字型・コの字型になる場合は、カット処理を入れると効率が上がります。

カット処理とは:
縦幅が設定した数値以下の場合は細分化したうえで取り回し計算を行う機能です。
タイトル画面の[システム設定]から設定します。(デフォルトは150㎜)


5.取り回し順を見直す

図面の取り回し順を見直すことで、枚数が変動する場合があります。
取回し順の変更は[割付設定]→[割付取回し優先順位変更]から可能です。
大きい面積がある面・開口が少ない面から順に取り回すことがポイントです。

また、[システム設定]から取り回しルールを選択することができます。
施工順を重視した取り回し:図面ごとに順番に取り回しを行う
効率を重視した取り回し:全図面からまとめて取り回しを行う

取回しルールについて詳しくはこちら→【坪拾い】取り回しルールの選択

効率を重視した取り回しにすることで、ロスが減る場合もあります。




【坪拾い】大屋根と下屋で分けて積算する

屋根の拾い出しで大屋根と下屋を分けて積算したい場合は、グループ分けを行います。
効率的にグループ分けする手順をご案内します。


設定手順

①屋根材割付を行います。
基本的に自動に屋根材を配置したときはすべてグループAになります。

②【部材設定】を開きます。
[グループB]のタブで、下屋に対して適切な検索条件を設定します。
設定後、【部材・勾配設定に進む】をクリックします。

③部材・勾配設定も同様にグループBに下屋の設定を行います。
設定後、【エリア作成に進む】をクリックします。

④エリア作成画面で【範囲選択】ボタンをクリックします。

⑤下屋がすべて入りきるように四角形で範囲選択を行います。
範囲選択は四角形を対角に2点クリックで選択します。

⑥メニューの中で「グループ変更」をクリックします。
グループBを選択し、OKをクリックします。
範囲選択した下屋がすべてグループBに変わります。

⑦積算結果を確認すると、グループAとグループBで分けて出力されます。
それぞれ大屋根・下屋の拾い出し結果として確認してください。


★ワンポイント

グループ名を「大屋根」「下屋」にすることも可能です。
グループ名の変更について詳しくはこちら→『【坪拾い】グループ名を変えたい』




【坪拾い】サイズ指定入力の計算機能

面積の多角形サイズ入力や外壁線入力を行う際、電卓を使っていませんか?

実は坪拾いには計算機能が付いています。
プラス・マイナスだけでなく、掛け算も出来るので、屋根伏図を作成する際には欠かせません。

足す→「+」
引く→「-」
掛ける→「*」
割る→「/」
を入力すると計算可能です。

:平面図の赤枠で囲まれたサイズを入力したい場合
左上起点から下へ進むためには7280㎜から910㎜マイナスする必要があります。この場合は数値入力画面で「7280-910」と入力し、方向キーを押します。

計算結果の6370mmで入力されます!




【坪拾い】入力中に使えるショートカットキー一覧

入力中に使えるショートカットキー一覧をご紹介します。
入力に慣れてきたら、右手はマウス、左手はキーボードに置いて作業効率をアップさせてみてください。

ショートカットは入力中に下のバーにも表示されています。参考に使ってみてください!

※坪拾い最新バージョン(VER08.06.013)での一覧です。
旧バージョンをお使いの場合は一部ご利用いただけない可能性があります。




【坪拾い】図面の分割保存のポイント

図面を分割保存のポイントをいくつか紹介します。
図面の分割保存がうまくできない場合は参考にしてみてください。

まずは基本的な図面の分割保存方法です。
分割保存を使うことで、1枚の図面を面ごとに分けて保存ができます。

例)4分割保存
分割したいラインに赤い十字ラインを合わせ、左クリックします。
ライン位置で図面が4つに分割されます。


上記の分割ではうまくいかない場合の対処法を、パターン別にご紹介します。

パターン1:分割したいラインが上下でずれている場合

下図面のように、分割したいラインが上下でずれている場合の分割方法です。

図面保存は「切抜き保存」を選択します。
一面だけを四角形で囲い、切り抜きます。

図面の名称を付け、保存します。
保存した後は「切抜き前の画像を再利用」を選択し、別の面を切り抜いて保存、を繰り返します。
すべての面を保存し終えたら、作成を終了します。

パターン2:不要な部分を省きたい場合

下図面のように余白が広すぎる場合や、立面図以外の情報が図面に載っている場合、
先に必要な部分だけ切り抜いてから分割するのがおすすめです。

図面分割の前に、「必要な部分を先に切り抜く」にチェックします。

分割保存の前に「トリミングを行います」というメッセージが出ます。
先に図面の必要な部分だけ四角形で範囲指定します。
その後、切り抜いた図面を分割します。